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幼女と歌い手、何処かへ旅立った医者が暮らす場所
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右上から…アルトリーチェ
二番目…オクテス
三番目…某吸血鬼
四番目…ラザール

左上から…ラフィティ
二番目…フィリルリミィ
三番目…ビビデ
四番目…言わずも歌い手

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「どうしてアライアはマッチョがすきなの?」

コホン。この問いにお答えしましょう。
私はアライア君を拾ったとある国の神父でございます。
初めは子供のように無知だった彼も私達と暮らしている内に
色んな知識が増えはじめていきました。
あの頃のアライア君は転んで瓶を割ったり、
柱に頭をぶつけたり…あれ、今と昔はあんまり変わりがなかったのですか。
さておき、アライア君が文字を覚えはじめた頃です。
子供達と一緒に色んな童話ものを読んでおりました。

「あ、ある…と、ところに…どんぶらこと、どんぶらこと…。
ねえコレなんて読むんですか?」

「えっとねケツって読むんだよ!」

「お尻が流れてくるなんて凄いものがた…」

ダァァァァァァァァァァァァァッ!!!!!!!!!

私は走りました。最近の子供達のブームは何もしらないアライア君に
変な知識を植えつけようという恐ろしい遊びでした。
この間なんて「ハゲというのが褒め言葉だよ」と
教わったアライア君は私が朝に頭のマッサージ(私はハゲておりませんからね)を
している時に「ハゲ」と爽やかな笑顔で言い放ったのでした。

ビンタという名の鉄拳は食らわせてしまいましたが、
あああああっ、神よ。私は恐ろしいのです。
その内、アライア君は変な子供に育ってしまうのではと。
子供と私の化かし合いは常に死闘でした。
なにせアライア君をこちら側に引き込まないと私の負担は三割増し。
考えただけで胃薬が欲しくなり、その内にストレスでさらに私の頭が…。

「貴方達、アライア君に変なことを教えるのは止めなさい」

「えー、教えてないよハゲ牧師!」

「そーだよ!ハゲてる癖にうるさいなぁ。」

後の子供達の意見をスルーするのはお手の物です。
私はアライア君と子供を遠ざけて距離をつくります。
一方、アライア君はきょとんとしておりました。
また頭が鳥みたいに世間知らずのお馬鹿…じゃなくて、
色んな意味で中二病といわれそうなほどの体験談をしてきたのですから
人よりもちょぉぉぉっと知らなくてもおかしいことではありません。

「牧師、どうか、しました?」

「なんでもないよアライア君。
アライア君はあっちの子たちと本でも読んでおきなさい」

私は比較的に自分の敵にならない穏やかな子供のいるほうに指を示します。
アライア君は初めは戸惑っていましたが小さく頷くと、
「一緒に話しましょう」とそちらに向いました。
これで一安心だと私は汗を拭き、子供達にゲンコツを与えてから仕事に戻るのです。

しかしそこが過ちだったのです。
晩御飯の時間になり皆でミサを済ましてからご飯を食べている合間、
丁度向い席になったアライア君と話す機会が与えられました。

「今日はどうでしたか?」

「はい!とても面白かったです。」

目を輝かせているところから余程嬉しいことがあったのでしょう。
やはりあちらの子供チームに任せて正解だった。
私は優雅な手つきでスープを飲もうとスプーンを掬いあげ

「何をしておられたのですか?」

「皆で読書です。ムキムキな人がたっくさんでてくる…」

「ぶっ!!!」

どこでそんな本がおいてあったというのでしょうか。
たまたま今日遊んだ子供の一人がアライア君の隣だったのか
「違うよ」と首を横にふり反応します。

「えっと石仮面や波紋とか出てくる話。」

「そう!それです。す、スタンド使いとか…面白いですよね。
だけど筋肉ムキムキだったのは当たっているじゃないですか。」

「皆鍛えているからね。」

「僕もあんな風になってみたいなぁ。」

「筋肉鍛えたらあんな人達みたいになれるかも!」

「あ、そうですね!」

誰ですか。私が他国から入手した本を勝手に持ち出したのは。
ふと私は遠い位置から今日ゲンコツを味あわせた一人と目が合います。

ニヤリ…

お前かぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!
その日からアライア君は「マッチョ好き」と
いう変な趣味を持ってしまったのです。
最初の時は人の腕をぺたぺた触れる子だったので、
自重するように言い聞かせました。
とても骨が折れる作業です。

~by新人神父の苦労日記からページ抜粋~


「む、昔の僕ってどんなだったんだ。」

記憶のないアライアは自分の筋肉好きに不信感をもつことになる。




過去を悔いる者…
懺悔の声は空しくも誰かに届くことはない


アライア「こんな感じですね。」

ノワール「アライアからみたらアルフレッドという人はこんな感じなのね」

ミリッサ「もうちょっと死体をグロテクスに書くべきだったと思うんですよね。」

アライア「ちょっ!?」




ノワール的解釈なのー

アライアが面白いくらいに細いのは(ミリッサとほぼ同じ体重なんだよ)
呪術師としての影響らしいのー。だから本当は刀を振り回すのもやっとなのよ。
手足の侵食率?…アライアは邪気には強いけど人間だから、
あんまり強い呪いを食べちゃうと手足が黒ずむのー。

でも最近はとある理由によって呪いを必然的に食べないといけないらしいの。
難儀だよね。
ちなみに体は傷だらけ。本土に来る前から傷は沢山あったらしいんだけど、
本土にきてからとある期間…おなかばかり狙われて死に掛けたことがあって、
お腹は人様に見せられないほど傷だらけ。
本人曰く、「何回風穴を開けられたことやら」と嘆いていたの。

この日記に住んでいる住民の中で一番死にそうな子だと思う(笑)

前半シリアス、後半…やっぱりオチがある。
僕、基本シリアスって書けないんですよね。


『僕はきっと長くは生きられないでしょう。
呪術を学習してから短命だということは定まっておりましたが、
思った以上にその死期は早まってしまったようです。
命を削りすぎました。
周囲からみれば自業自得であり、
馬鹿な人間だと思われるかもしれませんが、
僕は後悔などしてはいない。いつでも死ぬ覚悟は出来ている………と、
書きたいところ山々なのですが、
死というものが身近に迫って僕は初めて恐怖をおぼえてしまった。
誰にも知られずに命をとぎらせる。それが僕の交わした約束であり、
最重要のものだったはずなのに、今は忘れられることが何よりも恐ろしい。

だから僕は……。

自分を生かすために旅に出かけようと思います。
もし見つからない場合は……僕という存在を消してから一人で死のうと思います。
気持ちと行動に矛盾が生じているのはわかります。
相反する行動を取ろうとするのは。

ああ…。

なんか分かったような気がします。僕は………』


「欝な日記」

僕は自分の日記帳を閉じる。
聖堂にて僕と同居しているというリルムに教えられた部屋に行き、
そこで記憶喪失時の時に手に入れた日記とはまた別の日記を見つけた。
自分の健康状態を詳細に記入してあるもの。
僕がただの健康オタクでなら気にもとめなかったが、
服を脱いでから覗いた自分の身体を知っている身としては、
異常な状態ということは誰に説明されなくても分かる。
何気に手袋をはずした時が一番の衝撃だったのが頭によぎる。

「何かみつかった?」

「ううん。それといって何にもなかったよ。
エスカありがとう。なんだか探していたりしたら朝方になっちゃったね。
あとは自分で探してみるよ。」

記憶喪失でも受け入れてくれたエスカには悪いけど、
早々に帰っていただくことにした。
こんなものをみせたら僕の心配どころか自分を責めてしまいそうだから。
僕はエスカに手をふり帰りを見送ってから、
ベッドに腰を下ろして溜息をついた。
『アライア』が何をしたいのか気持ちは察することは出来る。
結局自分自身なのだから、同じ境遇に立たされたら行動はまったくの同一になる。
そんな複雑な思いが僕の中で巡る。
短命だということも頭の中で理解をしてしまっているところが、
性質が悪いのかもしれないね。

「ちょっと待てよ。僕が記憶を取り戻す前に、
寿命についていろんな手をうたないといけないじゃないか。
このままポックリ逝くのはいやだよ。」

室内を見渡す。何か僕の寿命に関する打開策がないか。
やはり二人暮らしをしているのか、荷物はいろんなものが置かれている。
リルムと僕が共に暮らしていたことが部屋の状況から推理が容易に想像つく。
彼女には悪いことをしたかなぁと、髪をくしゃりとかきあげた。
この先、誰かと再会するごとにあんな顔にさせてしまう可能性があると、
考えてしまうだけで気持ちは沈んでしまう。
きゅうと日記を握り締める手に力が篭められる。

僕は暗くなる自分の思いを振り払うように意識を寿命に集中させていると、
本棚が目に入る。がぁらとは違う異国の字。
だけど僕はこの異国の字を知っている。
おそらく僕の故郷の書物なのは確か。
僕はその選り取りみどりな本の中で気になるものをとりだす。
ぼんやりとペラペラ本を捲っていると

「……・・・あっ」

見つけた。寿命を永らえさせる方法。
考える方法を使えばほんの少しでも命は永らえさせれる。
ただ時間稼ぎがしたい。とてつもない年月がかかりそうな手法。
一年未満では決してかなわないのは分かる。
僕は自分の頭を触れてから…ふと「そうか」と漏らす。
この方法を使えばほんの少しでも長生き出来る。
夜明けを示す太陽の光がやけにまぶしく感じられた。
悩んでいる暇なんてない。僕の選ぶ道はコレだ…。

ごめん。僕の知り合いだった方々。

もう少しだけ僕は君たちのことを忘れさせてほしい。

 

「で、自分でこういうことを決めたのは良しとして、
此処はどこなんだよ!!!」

記憶を戻すのを後回しにした僕はただいま絶賛街にさまよい中。
買い物を頼まれて引き受けたのは良いとして、
自分がすっかり記憶喪失だということを忘れて出掛けたよ。
僕の記憶はなんだかあやふやみたいで、
故郷の文字とか覚えている癖に地理はさっぱりと抜け落ちているんだよね。
もともと、頭の中に入っていないオチだった嫌だな。
なんでがぁらの街はこんなに複雑なんだろうか。
うわぁぁぁん!誰かに縋りたい気分だけど、我慢したの。
変な人だと街に噂を広げさせたくないから。
うーうーと、僕が唸っていると「あれ?神官のお兄ちゃんだ!」と、
声をかけてくれる子供がいた。
パタパタと風船をもって駆け寄る姿はかわいいものが………

いや、どうしよう。

僕はガキじゃなくて子供が苦手。
接し方が分からないんだもの。
本当に神官で良いお兄ちゃんとして務めていたのか不思議なくらいだよ。
さささと、後ずさりはするんだけど、子供の迫力は馬鹿にできない。
ジャンプして僕の懐に飛ぶ。

「ちょっ!?」

体重がみっしりと腕にくる。

重い重い重い重い重い重い重い重い重い重い重い重い重い重い
重い重い重い重い重い重い重い重い重い重い重い重い重い重い×100

そんな思いを念じていると、子供が顔をあげてにぱぁあと笑う。
しかめっ面になりかけて僕はあわてて笑顔を作る。

「どうかしたの?」

「何でもないよ。」

「(なら来なくても良いのに)そう?」

「そういえば神官のお兄ちゃん雰囲気変わったよね。」

やはり敬語を抜かして話したのがまずかったのかな。
僕はどうしようと頭を抱えさせて悩む気持ちでいたけど、
子供はなんでもないように
「でも僕は神官のお兄ちゃんがどんな人でも大好きだよ。」と。
変な子供だなぁと裏を読んでみようとするけど、
きっと直感で口走ったんだろうと僕は推測して止める。
少なからずこの子供の事を知らないのだから、
記憶ある僕はそれなりに良いことをしたんだろう。
ほんのちょっぴりだけど記憶ある僕自身も好きになった。

リルム、エスカ、この子供……この先、いろんな人と出会うかもしれない。
僕とかかわった人達をみる限りは記憶ある僕は愛されていたようだ。
心が温かくなる感覚に思わず笑みを浮かべかけ、

「と、ところで前の僕はどんな感じがした?」

恥ずかしくなり隠すように子供に質問をした。
前の自分の印象を知りたいからと自分に言い聞かせる。
僕の質問に子供は微笑んで答える。

「うーんとね。ヘタレ、ドジっ子、ナメクジみたいな感じ!!」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・前言撤回。
やっぱり記憶のある僕なんてだっきらいだぁぁぁぁぁっ!!!!!

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