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幼女と歌い手、何処かへ旅立った医者が暮らす場所
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「どうしてアライアはマッチョがすきなの?」

コホン。この問いにお答えしましょう。
私はアライア君を拾ったとある国の神父でございます。
初めは子供のように無知だった彼も私達と暮らしている内に
色んな知識が増えはじめていきました。
あの頃のアライア君は転んで瓶を割ったり、
柱に頭をぶつけたり…あれ、今と昔はあんまり変わりがなかったのですか。
さておき、アライア君が文字を覚えはじめた頃です。
子供達と一緒に色んな童話ものを読んでおりました。

「あ、ある…と、ところに…どんぶらこと、どんぶらこと…。
ねえコレなんて読むんですか?」

「えっとねケツって読むんだよ!」

「お尻が流れてくるなんて凄いものがた…」

ダァァァァァァァァァァァァァッ!!!!!!!!!

私は走りました。最近の子供達のブームは何もしらないアライア君に
変な知識を植えつけようという恐ろしい遊びでした。
この間なんて「ハゲというのが褒め言葉だよ」と
教わったアライア君は私が朝に頭のマッサージ(私はハゲておりませんからね)を
している時に「ハゲ」と爽やかな笑顔で言い放ったのでした。

ビンタという名の鉄拳は食らわせてしまいましたが、
あああああっ、神よ。私は恐ろしいのです。
その内、アライア君は変な子供に育ってしまうのではと。
子供と私の化かし合いは常に死闘でした。
なにせアライア君をこちら側に引き込まないと私の負担は三割増し。
考えただけで胃薬が欲しくなり、その内にストレスでさらに私の頭が…。

「貴方達、アライア君に変なことを教えるのは止めなさい」

「えー、教えてないよハゲ牧師!」

「そーだよ!ハゲてる癖にうるさいなぁ。」

後の子供達の意見をスルーするのはお手の物です。
私はアライア君と子供を遠ざけて距離をつくります。
一方、アライア君はきょとんとしておりました。
また頭が鳥みたいに世間知らずのお馬鹿…じゃなくて、
色んな意味で中二病といわれそうなほどの体験談をしてきたのですから
人よりもちょぉぉぉっと知らなくてもおかしいことではありません。

「牧師、どうか、しました?」

「なんでもないよアライア君。
アライア君はあっちの子たちと本でも読んでおきなさい」

私は比較的に自分の敵にならない穏やかな子供のいるほうに指を示します。
アライア君は初めは戸惑っていましたが小さく頷くと、
「一緒に話しましょう」とそちらに向いました。
これで一安心だと私は汗を拭き、子供達にゲンコツを与えてから仕事に戻るのです。

しかしそこが過ちだったのです。
晩御飯の時間になり皆でミサを済ましてからご飯を食べている合間、
丁度向い席になったアライア君と話す機会が与えられました。

「今日はどうでしたか?」

「はい!とても面白かったです。」

目を輝かせているところから余程嬉しいことがあったのでしょう。
やはりあちらの子供チームに任せて正解だった。
私は優雅な手つきでスープを飲もうとスプーンを掬いあげ

「何をしておられたのですか?」

「皆で読書です。ムキムキな人がたっくさんでてくる…」

「ぶっ!!!」

どこでそんな本がおいてあったというのでしょうか。
たまたま今日遊んだ子供の一人がアライア君の隣だったのか
「違うよ」と首を横にふり反応します。

「えっと石仮面や波紋とか出てくる話。」

「そう!それです。す、スタンド使いとか…面白いですよね。
だけど筋肉ムキムキだったのは当たっているじゃないですか。」

「皆鍛えているからね。」

「僕もあんな風になってみたいなぁ。」

「筋肉鍛えたらあんな人達みたいになれるかも!」

「あ、そうですね!」

誰ですか。私が他国から入手した本を勝手に持ち出したのは。
ふと私は遠い位置から今日ゲンコツを味あわせた一人と目が合います。

ニヤリ…

お前かぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!
その日からアライア君は「マッチョ好き」と
いう変な趣味を持ってしまったのです。
最初の時は人の腕をぺたぺた触れる子だったので、
自重するように言い聞かせました。
とても骨が折れる作業です。

~by新人神父の苦労日記からページ抜粋~


「む、昔の僕ってどんなだったんだ。」

記憶のないアライアは自分の筋肉好きに不信感をもつことになる。

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今更感アリアリですが
笑った。
アレに影響されたんじゃマッチョ好きにもなりますね(笑)
アルフレッド 2009/03/14(Sat)21:03:38 Edit
ふふふ…
アレを幼い頃に読んだら筋肉に惚れ惚れしちゃうと思うんですよね!(笑)
アライア 2009/03/15(Sun)01:36:15 Edit
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